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地下鉄のC線のヴィシェフラドを降りて、そこから程近くにヴィシェフラドがあります。
僕は4度目のプラハへの旅で、やっとこのヴィシェフラドに行くことが出来ました。
ずっと、気になってはいたのですが、一度目の旅行で、ヴィシェフラドの近くまでは行ったものの、中に入ることが出来ないという憂き目にあってから、ずっと行かず仕舞いだったのです。
ヴィシェフラドは、僕の予想を裏切らない、素晴らしい場所でした。
ヴィシェフラドには、墓地があり、そこには作曲家のスメタナやドヴォジャーク、画家のムハ、そのほかのチェコの有名人たちが埋葬されています。
そうした墓地を訪ねて歩くのもいいですし、また、ヴィシェフラドは全体が静かな公園になっていて、そぞろ歩くにも適している場所です。
公園付近を散歩していて、お菓子の家が飾ってあるショーウインドウを見つけたので写真におさめました。
ヴィシェフラドは、丘になっていて、登りは多少疲れますが、勾配がなだらかなために、歩くのはそれほど苦になりません。
プラハ観光において、際立った特徴という意味においては、目立つものはないかもしれないのですが、とても心が休まる場所です。
ヴィシェフラドの丘の上で、ベンチに座って自分の過去を追想するのもいいですし、また、プラハの歴史に思いを馳せるのもまた結構なことです。
都市の公園というのは、その国を象徴するようなものであると思いますが、このヴィシェフラドのような公園をもつチェコのような国は、とても控えめでかつ、慎み深い美というものをもっている素晴らしい国だと思います。
チェコには、このヴィシェフラドのほかにも、街のいたるところに歴史をしのばせる公園があって、その一つ一つはこじんまりとしていますが、心をなごませ、旅人や市民の心をいやす効果があるのではないかと勝手に想像し、日本の公園文化を思いやるときに、文化の違いというものを見せつけられる思いがします。
一つには、感性の違いというものもあるでしょう。
また、空間そのものが芸術になるという意味で、人々がある種の公園に対する想像力を共有しているとも感じられるのです。
都市の人間はバラバラに生活をしているように見えますが、プラハの公園をみて、彼ら市民がお互いにこの素晴らしい都市空間を歴史とともに守っている姿というのが、僕にはとても素晴らしいことだと思いました。
そこには、ヨーロッパ文化の深さというか、余裕といったものが感じられ、華美な装飾ももちろんありませんし、ただひたすら、空間としての芸術というものを志向しているその公園のあり方に旅人は感動するのです。
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